【長】野球ボール〜ソウソウの夏〜
「き、聞こえてた…?」


そうキョンキョンに聞かれて、聞いてないフリもできず……


「えーっと…うん」


そっと静かに頷いた。


確かに目標通り、アイボンに好きだと言わせることができたわけだけど……

これは違うよな…。


そんなことを考えていると……


「すみません!!」


「え?」


走って逃げてしまったアイボン。

取り残された俺とキョンキョンは、目をパチクリさせる。




「ソウソウのバカ!!タイミング悪過ぎっ」


なぜか怒られる俺。


「しかも愛衣ちゃんの気持ちが分かったなら、何とか言いなさいよ!!猿みたいなアホ顔止めてよねっ」


猿?アホ顔?

ショック受けてるのは、俺もなんですが。


「……すみません」
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