初恋の味はどんな味?
黒木君の隣に並んで、登校する。



たったそれだけなのに、嬉しくて、ちょっぴり恥ずかしくて、緊張しちゃってる自分がいた。



「なんか、こう手を繋ぐと"恋人"って実感する♪」



「そーだね……って、え?」



黒木君の言葉に、ハッと自分の手を見ると、黒木君の指と自分の指がいつの間にか絡まってる…!!



「く、黒木君……これは??」



「恋人つなぎ♪」



爽やかに笑っている黒木君とは逆に、私は心臓が跳びはねていて顔が熱くて、とても笑えなかった。



「俺さ、これから坂中サンのこと、桃華って呼ぶからな!!桃華も俺のこと"直"って呼ぶこと!!!」



………はい?
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