初恋の味はどんな味?

*青い空、白い雲、愛しい人

―黒木 視点―




桃華のイジメがなくなって2ヶ月。



もう景色は秋で、少しずつ寒くなっていった。



桃華とは毎日のように屋上で会っている。



でも……キスはあの時の一回だけ。



それ以上の進歩はまったくなかった。



それに…桃華は何か心配事でもあるのか、暗い表情でいることが多くなった。



ワケを聞いても、「なんでもない」の一点張りで。



なんだよ……俺が気付いてないと思ってんのか?



なんも言ってくれない桃華に徐々に苛立ちが募っていく。



と、同時に"自分が頼られてない"という悲しさも募っていた。
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