初恋の味はどんな味?
担任がクジの入った袋を持って席をまわってきた。



私は茶色い袋の中に手をいれて、一番最初に触れた紙をひいた。



小さく4つに折り畳まれた紙を開く。



『7』



私は窓際の一番前から数えて『7』の席を探す。



……窓際の一番後ろ。



私は小さくガッツポーズした。



窓辺に物が置けるし、なにより一番後ろだ。



暑いのは我慢しなくてはいけないがそれを除けば最高の席だった。



みんなくじの番号を見て、様々な反応を示していた。



ひきおわると自分の番号の場所に名前を書きに行く。


みんな自分の隣が気になるのか黒板の前にいつまでもいたが私はサッサと席に戻った。
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