草食男子に恋をした!
ついに二人の元へ到着してしまった。
間宮くんだ。
あの時
優しく荷物を持ってくれた彼が、目の前に。
「あっ、この前の!」
「う、う、うんっ」
ちゃんと覚えててくれたんだ。
嬉しくて何ともしまりのない顔になってしまう。
いい感じのスタートだ!
と踏んだらしい美優と敏也くんは目を合わせて、あたし達を紹介し合った。
「この子、歩奈。ちょっと抜けてるけど、仲良くしてあげてね」
「歩ちゃん、こいつ間宮。よろしくな」
ちょっと抜けてるは余計だよ、美優!
って思ったけど、
今はそれもいたしかたあるまい。
間宮くんは笑って、よろしくって言ってくれた。
それだけでもうあたしは、倒れそうだ。