いじめっこのいじめ方
今…なんていったのか…、わかりたくなかった…。


声は確かにわたしの耳に届いたけれど…、意味がわからなくて。


小さく、呟いた。


「ちぃチャン?あーチャン?」


二人は振り返ると目を見開いて立ち尽くした。


わたしの方が何段も高いところに立っていたのに、二人から見下ろせられた感覚。


「二人の事、待ってたんだよ…?」


あーチャンが視線を反らす。


なんで。


「なんでっ!!」


『……ウルサイな…、アンタといると、疲れる…。』


溢れた涙が流れていく。


なんでよ。


さっきまで笑いあってたじゃん。


「いきなり…、過ぎる……っ酷いよ…二人ともっ…。」


静かに下を向いていたちぃチャンも顔をあげた。


『うちらにとってはいきなりじゃないのっ…、夏実が近くにいるようになってずっとずっと…っ、もう耐えきれない。私たちそんなにお人好しじゃないからっ…。』


わたしは、今度こそ…一人になるのかもしれない…。
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