咲き誇れ!!永久の薔薇
 
 
時刻は時計の針が真下を指している夕刻。
 
今はまだ春だからか日の入りが早く辺りは暗闇に染まっていった。
 
結局、尋さんに返す所か、ろくに話すこともなくお披露目会は終えた。
 
 
…舞姫。何で…隠してたの?
本当の舞姫ってどっち?
 
友達に嘘は駄目って言ってたよね。
 
 
 
冷たい風が吹いた。
 
髪は風に遊ばれている。暴れるスカートを抑えて顔を上げたらそこは温室だった。
 
尋さんと二度目に会ったあの温室。
 
 
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