お前は俺の予約済み!!
『あらっ、おかえりなさい。悠』



帰りたくもない自宅に俺が戻ったのは、



間もなく日付が変わろうとする時間帯だった。



いつもなら寝ているはずの母親が、



今日は珍しく起きていた。



俺は母親のほうを見ることもなく、



そんな俺を見る母親には無反応のまま、



自分の部屋のある2階へと向かった。



いつからこんなに家での会話がなくなったのか。



それは母親とも、父親とも、妹とも。



俺がどんなに遊んでようが、何をしてようが、



俺は親から何も言われることがなくなっている。
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