冬が見せた幻


不器用な君は、いつも独りだった。

人に嘘を吐きたくないからと
君が紡ぐ言葉は、どれも真っ直ぐ。
でも、
それを理解出来ない人間の方が
多いんだ。


だから、いつも独りだった。


寂しくても、悲しくても、辛くても、
そんな表情は誰にも見せない。


女子には珍しいその光景。


俺はそんな
真っ直ぐな不器用さに惹かれたんだ。



< 2 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop