みずいろ
ピンッ、とはがれかけたポスターをはじいて、背を向けて歩き出す。
過去から離れたい。
大事な人を傷つけた俺の過去。
なんで・・・・・・なくしたんだろう。
見上げると、抜けるような青空。
果歩の色だ。
カメラを持ち上げ、ファインダーを覗くと、一枚彼女の色を切り取った。
「・・・・・ユウ・・・・?」
懐かしい名前に、カメラから目を離した俺の前に・・・・
親友・・・・・瑞貴が立っていた。
「瑞貴・・・・」