あいつ




「冬也…夏紀はそういうのには疎いからわかんねぇって。」




タケちゃんは問題を解きながら、お兄ちゃんに言う。




「とにかく、今後は窓からじゃなくて玄関から入れ。」




お兄ちゃん、どうしたの?




「ねぇ、お兄ちゃん…「めんどくせーっての。」




タケちゃんは私の言葉を遮って、少し強気な口調でお兄ちゃんに言った。




「冬也が心配するようなことを俺が夏紀にするとマジで思ってんの?」
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