翡翠色Berryz
オッサン達の挽歌

ヘブンズバレンタイン~閃光雷獣シュート~

2月 王都ブリタニア香田家邸宅キッチン



「ちるみ、例のブツは届いてるかしら?」
この香田家の長女ちるみはバッチリだよ♪と指でグーサイン。そして器材はそろってる。そう、私たちは今月の14日、valentineのチョコを作りにちるみの家に集まった口だ。ちなみに例のブツ=ベルギー直送の高級チョコなのだ。
「グレーテルちゃんそんなにチョコ使うんだ。」
まぁちるみの言うとおりグレーテルは大量のチョコを使うらしい。
「うん。だって兄様チョコ好きだからいろんな豪華なチョコ作るんだ~。」
うわっ中途半端に胸焼けしてきた。しかしちるみこそチョコ多すぎだし。
「そんなにいっぱいのチョコいったい誰に上げますの?」
「え~とねえ~と、お兄ちゃんでしょ、バイラルさんでしょ、メッサーさんでしょ、お父さんでしょ、フェレナンドさんでしょ、シャルルさんとアドルフさんでしょ、あとはコジローくんたちにも作るんだ~。」
まぁちるみは18だがまだ初恋を経験してないから本命チョコなんて無縁の領域だろう。
てか、どさくさに紛れてアルバートさんも一緒にチョコ作ってっし。
「マーガレットちゃんにあげっために作ってんだ。」
あ~そーなんだ。
「そーいえばちるみさんはゲヴェールさんにはあげませんの?」
「あっ!忘れてた!まあゲヴェールお兄ちゃんならいいか。後でどっかでチョコ饅頭でも買ってそれあげとけば」
それでいいんだろーけど妹としていいの?ちるみ。
まあ何だ、姉さんは誰に作るんだろ。私は、兄さんとハーネルさんだけでいいけど。って、姉さんも兄さんにあげるっぽいが後の1つはやけに手が込んでる。
「姉さん、これって。」
「ゲヴェールのおバカさんにあげますのよ。」
!!!マジでかケータイ刑事姉さんとあの人いつからそーゆー関係に!?妹として軽くショック!ってことはちるみが姉さんをお義姉ちゃんって呼ぶ日が来るの?
「ちゆり、変な想像してるんじゃありませんの?」
ヤバッ!バレたかも。
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