夜 話
「………俺は産まれたかった。」
しばらくの沈黙の後に、皎は再び言葉を紡ぎました。
「貴方を失くしたことを、そんなに哀しんでくれるお母さんの下で、大きく育ちたかったのね。」
それは、当然の欲求のように思えました。
与えられることのなかった母の腕を追い求め、焦がれて、望んで、そして。
哭くのだとしても。
それでも、と。
希望を抱くことをいったい誰が止められるというのでしょうか。
いったい誰が責められるというのでしょうか。