サクラナ
答え
 「それだけ?

 他に、感想がないの?

 遠慮しないで、
はっきり言ってくれよ」


 彼女は僕の問いには答えず、
黙っていた。

 僕の方もこれ以上何も言わず、

彼女が答えるのをじっと待っていた。

 沈黙が続いた。

 それでも僕は何も言わなかった。

 僕はただ彼女の答えを待っていた。

 だって……。
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