アタシの弟。



その右側が瑠唯で、左側があたし。


ベッドと勉強机、2つずつ置いてもまだ余裕あるんだから、この部屋は結構広いんだと最近思うようになった。


携帯を持って、ベッドへ潜り込む。


もう右側のベッドには瑠唯がいた。


…いつもはお互い、それとなく会話もなしに寝てるけど………


今日は何だか挨拶ぐらいしてから寝たい気分。



「…瑠唯、おやすみ」

「おやすみ」



…よかった。


返事が帰ってきた。


あたしは満足げにうなずいてから、瑠唯のベッドとは別の方を向いた。



「今日…はさ」

「ん?」

「…なんか………ごめん。
雅のこと、泣かせたりして…」



え………?


また…謝ってくれてるの?



「…いいよ………?
もう全然気にしてないから…
って、あ!
もしかして、それ気にして今日あたしの代わりにお母さんのお手伝いしてくれたの!?」

「………っ!
み…雅には関係ねぇよ!!!
んじゃ、おやすみ!!!!!」



あれ?


照れてる…?


かわいいなぁ…♪


いちいちあたしの胸キュンポイントつきやがって!


瑠唯ばっかり、ずるいぞ!



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