【短】3人の強引彼氏


そしてその前日。

地元の友達と2人で居酒屋に来たアタシは
栗原くんの事を話した。

「やばいじゃん、友華。あそこ、友華の元カレとセフレの溜まり場でしょ」

そう。あそこには、元カレやセフレが
うじゃうじゃいる。
話しかけられたら
ひとたまりもない。

「そーなんだよねぇ…」

後悔先に立たずって
この事か、と痛感するアタシ。

「どーしよ…」

と、頼んだビールをいっきに飲み干すアタシ。

「どーもこーもないでしょ。初恋なんだから頑張りな!」
「そーだ…あ!」
「なに?どーしたの?」
「栗原くん……」
「え?!どこ?!どれ?!」
「あれ……」

アタシは、少し離れた席に
栗原くんを見つけてしまった。

こっちには気付いてないみたい。

良かった…。
ビール飲み干した所なんて
見られたら………

「格好良いじゃん!友華、頑張れ!」
「あんた、さっきから頑張れしか言ってないし」
「だってそれしか言えなくない?」
「まー確かにね。」

アタシ達は早めにそこを出た。

栗原くんに気付かれないように…


< 67 / 99 >

この作品をシェア

pagetop