LOVEファイト!
「あ~、くそっ!」

がんっ!

大きな声と音に驚いて顔を上げた。

数メートル先の自動販売機の前で、一人の学生が機械にあたっていた。

周囲にいた人は、さっさと逃げていく。

何故なら学生の着ている制服が、美夜のものだったからだ。

わたしはとことこ歩き、学生に声をかけた。

「どうしたの?」

「ああっ!?」

まるで般若のような形相で怒っている学生に、もう一度冷静に声をかける。

「どうしたの? 何、自販機にあたっているの?」

「この自販機、金を入れたのに飲みモン出さねーんだよ!」

そう言いつつ、ゲシゲシ蹴る。

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