LOVEファイト!
わたしはカバンを持って、立ち上がった。

「わたしは光輪学院・高等部2年の月花陽菜子」

「あっあたしは美夜学院・高等部1年の火祇(かし)朱李(しゅり)」

「それじゃあ後輩クン、またね!」

わたしは笑顔で手を振り、駆け出した。

…ヤレヤレ。

今日は早く家に帰ろうと思っていたのに。

思いのほか、遅くなってしまった。

ケータイを開くと、正義くんからのメールがたくさん来ていた。

「会いたいな…」

会いたいけど…会えない。

言いたいけど、言えない。

…いつまでガマンできるのかな?
< 53 / 131 >

この作品をシェア

pagetop