LOVEファイト!
「あっああ、二人とも幼馴染だから。ずっとオレの面倒を見てくれてて…」

「ふふっ、良いわね。正義くんのこと、わたしよりも分かっているみたい」

「そうかな? でっでも、オレの1番はひなさんだから!」

「うん、知ってる」

弱々しく微笑みながらも、顔を上げると…正義くんの顔が近かった。

そりゃそうか。こんなに密着しているんだもの。

「ひっひなさん…」

彼の顔が近付いてくる。

わたしは目を閉じて、感覚を唇にだけ集中させた。

―はじめて触れた彼の唇は、とても優しくてあたたかかった。
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