甘めな年上彼氏




なんだか……
向井さん
じゃないみたい。



やっと離れてくれたとき
あたしは
少し涙ぐんでいた。


「あ……」

それを見て
驚く向井さん。


「ごめん…怜奈。」

向井さんが
あたしの髪を撫でる。

その手はいつも通り
優しかった。


あたしは首を振った。

謝らないで……



「ねぇ…??」

向井さんが
ゆっくり聞いてくる。


“なんですか??”
と聞くかわりに
向井さんの目を見て
首を傾げた。



「いや…
なんでもない。
そろそろ寝よっか??」

「え!?」


「大丈夫。
何もしないよ。
ちゃんと我慢する。」

って向井さんは
少しきつそうに微笑んだ。







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