倉庫の王様
それからどこにいても龍ヶ崎の姿を探してしまうわけ。



ちょこちょこ気になる。



夏休み前の進路希望調査に『先生の彼女』とか書いて来てるし。



全く引いてねぇな…。



親に電話してやるぞコラ。



呼び出してやろうと思って教室に向かった俺に飛び込んできた会話。



「3対3で行こうよ!!」

「咲君の友達?」

「うん、涼樹君があんたのこと気に入ってたし!!」

「いい子だよね!!あの少年!!行こうかなぁ~」



龍ヶ崎が男と行く旅行の話しをしてやがった。



むむむむっ…。



「夏休みだからって男と宿泊は認めらんねぇな」

「宮さんには関係ないでしょ~。サチに彼氏作るんだから」



龍ヶ崎に彼氏?



はい、呼び出しましょう。



「お前進路調査のことで話しあるから指導室来い」

「なんか悪いこと書いたっけ?」

「親父さんに言われてぇかチビ助」

「行きます行きますっ!!」



不愉快極まりないのはなぜだろう。



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