WILD ONE ~キミに夢中~
「飛ぶぞ。お前さっき飛びたいって思ってただろ?」

「え?ええ?」

んなコトないと思うよ!

だってこっから下の道まで2……いや、3メートル近くあるんじゃ?

絶対にある……気がするの、私だけ?

うわッ!これってさっきの『バカ』の仕返しじゃね?

絶対そうだ。

絶対根に持ってたんだ!

なにが『元気ださせてやる』なんだよ。

ただの仕返しじゃねぇかよ~!

けど時すでに遅し。

「しっかり飛べよ!うりゃぁ!」

楽しそうなアッキーの声が聞こえるのと前後して左手がグンッと引っ張られる。

「ぎゃぁぁ──」

フワッっと体が宙を舞って

足の裏がジンジンして熱くなった。
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