ラストゲーム
確認のため言っておくが、私は刑事だ。




日々、多忙だ。




そういう訳で、この作戦は、姉の協力がなければ成り立たない。




私と違い気ままな生活を送る姉を上手く丸め込み、計画はゆるやかに進められた。




私は、非常口でタバコを吸いながら空を眺めていた。



ふと過去の記憶が蘇る。




高校1年生、16歳の私。




追い詰められた表情で屋上のフェンスを乗り越え、
「後、一歩で楽になれる。」
とぼんやり思っていた。




軽く頭痛がする。




いつもこうだ。




私には、思い出したい記憶など無い。




でもそれが何だというのだ。




私は、きっちり復讐を果たすのだ。




それまで経験したどんな楽しい思い出も掻き消してしまう位の地獄に突き落としてやる。




私は、息を大きく吸った。
< 32 / 130 >

この作品をシェア

pagetop