Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
考えているうちに、電車はタケルの住む町に到着した。
ドアが開き、何人か降りていく。
ところが。
「……ねぇ、着いたよ?」
なぜかタケルが立ち上がろうとしないので、不思議に思って問いかけると。
いきなり、タケルはあたしの手を引いてドアの方に歩きだした。
「えっ、何?」
何がなんだかわかんないまま、あたしまで一緒に電車を降ろされた。
背後でドアが閉まる音。
そして電車はあたしを降ろしたまま、行ってしまった。