Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~

◆はるか



「ダイスケさん!」


数メートル手前から声をかけると、退屈そうに携帯をいじっていたダイスケさんが顔を上げた。


あたしはヒールの音を鳴らしながら、彼の元まで駆け寄った。


「すみませんっ。あたしから呼び出したくせに、待たせちゃって」


息を切らすあたしに、プッと笑うダイスケさん。


「そんな走らなくても平気だったのに。
鼻、真っ赤になってるよ」

「えっ、やだ、嘘!」

「嘘」

「……もう~」


今日のダイスケさんは帽子をかぶっていて、いつもと少し雰囲気が違う。


……『いつも』って言っても、会うのはまだ4回目だけど。


< 223 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop