Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~

◆はるか


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 2月15日
*…………………*


ダイスケさんのマンションに着いたのは、ちょうど0時だった。


おとぎ話なら魔法が解ける時間で

でも現実のあたしは、ますます魔法にかけられた気分になった。




「汚くてゴメンねー。しょっちゅうツレが泊まりにきて、散らかし放題で」


ダイスケさんはそう言ったけど、男の人の部屋にしてはけっこうキレイな方だと思う。


CDとかレコードが壁一面に並んでる。

部屋全体にかすかに漂う、香水の香り。


ダイスケさんが香水をつける人だってこと、さっきキスして初めて気づいた。

まるで体から自然に発しているような、彼にぴったりの香りだと思った。


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