ブラッティ・エンジェル
「よかったじゃなの。仲直りして」
カウンターに座っているマスターはいつもながらいい加減だった。
「でね、サヨ他に仕事やってるんだけど、暇があったら手伝いに来たいんだって」
「また、お願いします」
サヨは、深々と頭を下げる。
「いや、まだいいって言ってないんだけど」
「いいわよね」
ゆずの怖い顔が近づいてきて、マスターは焦った。
「別に、ダメっていったわけじゃないでしょうよ。サヨが仕事熱心なのは知ってるから、こっちとしては大助かりだから」
マスターも、顔をのぞかせて親指を立てた。
 本当は、サヨがお願いしたわけじゃなくてゆずが一緒に仕事をしようといったのだ。
 人間と関わらないようにしてきたけど、ゆず達は特別だから、断る理由がない。
 今度は、取り合うものがないから、きっとうまくいく。
 サヨは、そう確信していたのに…。
< 72 / 218 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop