G i f t ~ギフト~
「ほらほら。涙拭いて。それにもう飲みなって。吹雪ちゃん?」


『むひゃひぃ~~』


ずび~っ


ムサシがティッシュをくれたので鼻をチーン。


「春人がここまで派手にやるとは思わなかったよ」


苦笑いするムサシ。


『ほんとだよ~~』


心臓がいくつあってももたないよ。


『へ・・・へくしゅん!!』


「大魔王!」


『ガクちゃん!やってんな!』


ガクトにティッシュを細く丸められたやつを鼻の穴に入れられた私。


そりゃくしゃみ出ますって。


ってか・・・私で遊ばないで。


「・・・なんかそれ付いてると人のものって感じがするね」


『ん?』


ムサシが私の左手を指差して言って来た。


「薬指の指輪。吹雪ちゃんは春人のモノなんだね?」


『モノって・・・』


そう言えば、じっくり指輪見てないかも。


じーーーっ


・・・これって、誕生石ですか?


ハート型のエメラルドの石が嵌ってる指輪。


かわいいっ。
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