G i f t ~ギフト~
・・・いつから彼はそこに居たの??


どこまで見ちゃったわけ?


『・・・あの・・その・・いや・・・・・・』


「趣味わり~んじゃね?春人」


「そっちこそ。人の女に手を出すなんていい趣味じゃね?」


・・・彼とムサシ・・・目から火花?


って事も無かった。


彼もムサシも笑って話してる。


「そろそろ俺が出ないと、どこまでやられるかワカンネーからな」


彼はそう言いながら私の隣に来て頭をわしゃわしゃ撫でた。


犬かよ。私。


「しかし、邪魔ばっかだな。春人は」


「当たり前だろ?」


ん・・・話に入れない私。


「さっき言ったのは本音。泣かしたら、しばきに行くからな!」


「上等じゃん?お前にしばかれる事は一生無いと思うけどな」


彼とムサシはそんな事を言ってお互いの拳を軽くぶつけた。


「さて・・・俺はこれで帰るわ。お幸せに!」


またまたムサシにもわしゃわしゃ頭を撫でられた私。


「来てくれて、ありがとな。お前も幸せになれよ!」


「はいはい」って言いながら背を向けて帰って行くムサシ。


本当はムサシを追いかけ様と思った。


そして「ありがとう」って言いたかった。


でも私の手は彼の手で握られてたからその場でムサシに声をかけた。


『ムサシ~~。アンタの気持ち嬉しかったよ!!ありがと!幸せになるから。ムサシもうち以上の幸せ掴めよ~~!!』


私の言葉に振り向かず、ただ手をヒラヒラさせて答えてたムサシ。


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