G i f t ~ギフト~
「さて・・・どうする?あいつら・・・」


彼は未だに自分達の世界に入ってるタケル、ヤッシーを指差して聞いてきた。


『・・・どうしよっね?置いてくかぁ?』


「だな」


お互い笑いながら歩き始めた。


離れない様に手を繋いで。


わざとタケル、ヤッシー達の前をニヤニヤしながら通り過ぎて(笑)


「ちょ!吹雪~~!先に行くなぁ~~」


聖香は慌ててタケルを引いて私の元へ走ってきた。


『・・・もっと余韻に浸ってたらぁ?』


くくっと笑って聖香の背中を叩いた。


「いじめかぁ?さすがに・・・もういいわぁ!」


照れながらタケルを見上げる聖香。


聖香に便乗して美波もヤッシーを引いて私の元へ走ってくる。


「置いてく気かぁ?」


『そりゃ、そうだろ?あんたは連れじゃないからなぁ』


これまた、くくっと笑って美波に話した。


「ひどっ!!!」


『人様の迷惑も考えない美波とヤッシーは仲間ではありませんからっ!』


「・・・意地悪だなぁ。ブッキーは。愛は与えて、与えられるもんだろ?それが何が悪い!世の中の人に少しでも愛をお裾分けした俺等はとってもいい事したと思ってるけど!」


鼻の穴をふんふんっと広げて力説するヤッシー。


『はいはいっ!良い事したねぇ~。エライ、エライ。ヤッシーはエライよぉ~!』


「けっ!バカにしてさぁ~~。自分等だって・・・」


『何?何が言いたいわけ?』


ヤッシーを睨み返して言葉を止めた。


「まぁまぁ。取り合えず・・・人が見てるから。移動しよ?」


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