【完結】不良彼氏の甘い誘惑
「なあ教えてくんねぇ?お前が俺を嫌いな理由」

爽真君はそう言って掴んでいた腕を放した。





「…………」


あたしは爽真君から目を反らした。







「なあ亜季。黙ってねぇでなんか言えよ」


「…………」



爽真君の低い声に動揺してしまう。





「お前さ、なんで俺が嫌いな訳?」


「……帰る」



あたしはそう呟いて教室を飛び出した。







あたしが不良が大っ嫌いな理由なんてない。





だけど……


見てるとイライラするの





ケンカが強いとかそんなんじゃなくて……


ただ嫌いなの。



……理由なんかない。





それに……


爽真君はお姉ちゃんを捨てた。





だから憎いの。……爽真君が。



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