地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
食事も喉を通らないまま日が経った。
それでも、仕事はこなさないといけない。
今日も咲さんの撮影についていく。
朝早く…スタジオについてあたしが見たモノは……
「陸〜♪今日も頑張ろ〜ねぇ♪」
ニコニコ笑い、陸の腕に自分の腕を絡ませる。
「…そうだな。今日もよろしくお願いします」
クスッと笑い返し、マリナの頭を撫でる。
その笑みは、いつもあたしだけに向けていてくれたものだった。
スタジオ内にも関わらず、イチャつきだす陸とマリナ…。
「…あれ……なに……?」
咲さんが、持っていた荷物を落として固まった。
「・・・・・・・・。」
何も、答えられない。