地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
彼女なら、普通に言いそうだ。


時々…めちゃくちゃ冷たいから。


ツンデレ?いやそれは違うような…。



学園で女たちに囲まれても、全く気にしないし…妬かない。


『女の子の黄色い声って…どこからどうやって出すのかなぁ…?』

という感じにしか…捉えない。


妬いてくれたって良いのに…(泣)



それに比べて……天然鈍感無自覚無防備だから、普通に男子を引っ掛ける。


男子たちは、勉強を口実に、近付いてくるし…



1年の中で、自分のファンクラブが出来たこと…知ってんのか?



いや……絶対知らない。

基本のほほ〜んだからな…。



「早く起きろっての……」


細くて長い指を、自分の手と絡ませて…握る。





その瞬間――……



「えっ…?」



彼女が握り返して来た。
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