ガンバレ、男子!

30分後、俺は啓太の部屋にいた。啓太は、珍しく、落ち着かない様子で待っていた。


「…話したいことって?…って言うか、さっきはなんで戻って来なかったんだよ。」


俺はちょっとムカついてるふりをして言った。ホントは、ちひろと2人で過ごせたから、怒ってなんかなかったんだけど。


「悪かった!陸、怒ってる?ごめんな・・・ちょっと優雅ちゃんと過ごしたくてさ…。まあ、店もなかなか見つからなかったんだけど。」


「何、お前…芳川さんのこと…?」


「かーなーり、タイプなんだよね~」


長年一緒にいるけど、啓太のタイプなんて、知らなかった。そう言えば、啓太の初恋っていつだったんだろう。


「ふーん。で?」


最近、俺ばかりからかわれてたから、意地悪く聞いてみた…つもりだった。

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