禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
■恋する乙女たち■
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「宮埜って、あたしの本当の父親?」



念のために、確かめたくて。



テーブルの向かいでご飯を食べてる、宮埜の箸(はし)が口元で止まってる。



「何だよそれ!?あるはずないだろ?」



呆れてる。



やっぱり、あの母親の嘘だったか…。



「だよね。実はさ…。」



昼間の話を宮埜に一部始終話した。



呆れた顔は、話し終わる頃には神妙になってて。


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