禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
----10月XX日



今日で奏凛がこの家に来て2回目の秋。

髪もずいぶん伸びた。



オレが、唯一触れられる髪。

もし、オレの欲求をぶつけたら…犯罪だ。



だから、オレがキスをして。

あの髪にたくさん愛を注ぎ込むことしか出来ない。



毎朝触れる髪。

黒くて

まっすぐで。


少しずつ伸びていくたびに、髪の重みとオレの愛情がシンクロしている気がする。



それだけで満足できる自分は…



もう少し、アイツが大人になるのが楽しみだ。




---△月XX日



今日は、朝から元気がないと思ったら。

案の定、カゼか…



ニューヨークの仕事、どうするべきか?



成田まで行ったが、すぐに引き返した。



とても、仕事モードにスイッチが切り替わりそうもなかったから。



7億の商談が飛んだ。



宮埜は呆れてるが…



アイツの笑顔に比べたら、お金なんて価値なんかないだろう。

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