禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
■悲しみより…新たな決意■

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日記の最後の方が、涙で滲(にじ)んでた。



あの神楽が泣いたなんて…。



いつもクールで、泣くなんてしない人が。



その顔を思い浮かべるだけで、涙が出てきちゃう。



ギュッと日記を抱きしめると、感じるはずのない神楽の体温が。



まるで、流れ出てるかのように、日記から神楽のぬくもりが伝わってくる。



あたしの髪にキスしていた意味。



あたしを構成してるひとつひとつの細胞には、神楽の思いが…



神楽の愛情で形成されてた。



こんなにも、愛していてくれたなんて。



宮埜の気持ちは嬉しいけど。



でもね…


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