D U S H ! !
そうでもしないとこれからやっていけないもんな。
カイジも頭がいいや。
鮎川のうごめきやささやきを俺達は完全シャットアウトして、バンド名を考えた。
まだ雨が降っている。
なんかないかな…
そだ、ケータイとかにヒントがありそう。
そう思った俺は制服のポケットからケータイを出した。
「あ!!」
後ろで声がする。
何!?なに!?
とっさに後ろを振り向くと、スタッフTシャツを着た若い女の子が立っていた。
「あらぬことをお聞きしますが…そのストラップって春の野外フェスで…」
「フェス限定の山田太郎のストラップですけど…」
引き気味で答える。
彼女はさらにまえのめりになった。
「アタシ大好き!太郎さま!」