王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜


「謝るくらいなら最初からこんなことするんじゃねぇよ!!」


未来の気持ちを踏みにじり、自分の欲求を貫こうとした男。 


「……未来……ごめん。俺が……悪かった……」


くの字に折り曲げていた体を何とか持ち上げて男は未来に土下座した。


でも男が謝りながら、部屋の時計に目を移したのを俺は見逃さなかった。


 
「お前本当に反省してんのかよ?その場しのぎで謝ってんの?」


「そんなつもりは………――!!」


こいつは女との約束のことばかり考えている。


心から未来に謝ろうとしていない。


再び激しい怒りが込み上げてくる。


人にここまでの怒りを覚えたのは初めてだ。



「テメェ……!!」


土下座する男の髪を鷲づかみにして背中を蹴り上げた瞬間、ずっと黙り込んでいた未来が叫んだ。

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