+゚☆月夜の舞姫☆゚+【短】
何も言えずに立ち尽くすアレンに、リリーは話を続けます。


「アレン……。明日になれば、あたしは他の国の王子との婚約を決めなければならないの……」


リリーは、アレンの頬にそっと触れました。


「どうかその前に……一度だけ、あたしを愛して下さい……」


リリーの頬に、一筋の涙が伝いました。


「リリー……」


アレンはリリーを抱き寄せ、そっと唇を塞ぎました。


二人は、月の下で甘いキスを交わしたのです。


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