至近距離恋愛 -Hero-
その日の夜、部屋の窓を開けて雷の家を眺めた。


雷の顔を見ない日なんて、今までに一度も無かったのに…


結局、今日は彼が姿を見せる事は無かった。


こんな日が来るなんて、思いもしなかった。


あたし達の関係は、ずっと変わらないと思っていた。


だから…


雷になら何を言っても大丈夫だと、あたしは心のどこかで高(タカ)を括(クク)っていた。


こうなったのは、自分のせい。


雷に愚かな態度を取ったあたしに、罰(バチ)が当たったんだ…。


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