続!イジワル王子とお姫様
「もし、あの子らが桃香になんか言って来たら……オレに言えよ?」


「うん……」


ナツキくんは、私の王子様。


ピンチのときには、現れて……助けてくれる。


小指を手のひらに入れ、ナツキくんとつないでいない方の手をギュッと握りしめた。


ウチの制服を着た女の子たちが、私たちのうしろで


なにか言っている声が聞こえていたけど、そんなの気にするコトないんだよね。


ナツキくんの顔と、優しい言葉に集中しよう。


「……そんなに不安なら、もっかいココで、叫ぼっか?」


「……えっ?」


ナツキくんはニヤリと笑うと、片手を自分の口元に持っていく。


「オレが桃香を好きな所~! って、な」


え!





< 117 / 393 >

この作品をシェア

pagetop