続!イジワル王子とお姫様
「でもなー。伊勢谷が桃ちゃん撮影してんのには、度肝を抜かれましたぜ!」


「銃士くんそう言わないでよぉ。……ナツキくんのためなんだってば」


伊勢谷くんと喋ったあと、タコ焼きを迎えに銃士くんと杏がやってきた。


その時にはもう、伊勢谷くんはカメラを準備していて……。


ちょうど撮影してくれている時に、ふたりに目撃されてしまったってわけ。


「ナツキのためねぇ……。のわりには伊勢谷に撮られてる時、桃香ちゃんすっげー嬉しそうだったよな~?」


銃士くんがニヤニヤしてくる。


「それはぁ……ナツキくんにあとで見てもらえるかな? って思ったからだよ」


「ナルホドね。桃香ちゃんならイケる! 間宮賞いただきだなっ」


「銃士くん、モデルはあんまり関係ナイんじゃないの? 撮影するひとの腕でしょ?」


杏が横で呆れてると。


――ブーッ!


と、公演開始のサイレンが、体育館中に響きわたった。






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