続!イジワル王子とお姫様
入るのが少し遅かったから、


劇場に入ると、もぉ真っ暗。


薄暗いライトはついているものの、足元がよく見えない。


「きゃっ」


――バタッ


痛~いっ!


座席まで行く階段の段差が、思ったより低かった。


踏みそこねて、階段に手をつき、前のめりに思いっきり倒れてしまった……。


ハズかしーっ!


慌てて立とうとすると、うしろから体を引き上げられた。


「キャアッ!」


思わずまた、声を上げてしまう私。



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