君に捧ぐ‥



「凪。帰るぞ」



「……はい………」




俺の心のなかは、沙帆という大きな存在を失い、大きな大きな穴がぽっかりと空いていた。



「沙帆……」


俺たちもう、戻れないのか?




そう思ったら、無性に泣きたくなった。


「父さん、俺歩いて帰ります。」


「…そうか。」



俺は、家までの長い長い道のりを一人歩いていった。




途中、沙帆にメールした。



返ってきた返事は、
“送信メールエラー”



それを見た瞬間、俺の目からは涙がこぼれた。




もう、戻れない。

あの幸せだった日々は、この手には戻ってこないんだ。



俺たちの関係は、今日終止符が打たれた。










.
< 83 / 179 >

この作品をシェア

pagetop