夢〜明日への奇跡〜(実話)
〜第8話〜 キス
『滝沢さん〜最近綺麗になったね』


意味ありげに祥子が私の顔を覗いてきた。


和実とあの夜景で付き合うようになってから三ヶ月。

本当に毎日が楽しかった。相変わらず和実は忙しくて逢う事は少ないけどメールや電話で私達は繋がっていた。


『普通だよ!普通!何も変わってません』


『いいなぁ〜!私も恋したいなぁ〜』


『何言ってんのよ!彼氏いるでしょう!優しい彼氏が!』


『最近マンネリぎみでつまらなくなったんだもん!』

『ったく…祥子は贅沢なんやから(笑)』


『じゃあまたね〜!お疲れ様〜』


『デート頑張ってね』


今日は和実と出会って三ヶ月記念日。。

どんなに忙しくても記念日には逢う事を約束した。

あ〜早く帰って準備しなきゃ!私は急いで車を走らせたそんな時携帯がなった。
ミスチルの【花】…


和実からの指定着信音。


この曲が流れると和実からとわかるようにしていた。たまに曲が聞き入って電話に出そびれた事あったけど(笑)私は車を止めた。

『もしもし!和実』

『あはは…いつも麗奈元気やなぁ記念日おめでとう!いつもの場所で8時ね!運転気をつけろよ!』

『うん!ありがとう。和実もね』

私は車のボリュームを上げた。
幸せだな…
こんなに幸せでいいのかな?まだ手しか触った事ないけど

声やメールの文字 一文字一文字が凄く愛しい。


じーちゃん…私やっとじーちゃんを卒業できるよ。
もちろんじーちゃんも大好きだよ!

でも…和実は何かが違うんだ。

ずっと見守っててね。
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