夏と海~summer and sea~

夕日




家につき、ガチャリと鍵を開ける。


「ただいま~。」


シーン…

って…返事が帰ってくるわけないか。

両親は共働き。
父は普通のサラリーマンで、母は喫茶店のオーナー。
だから、いつも二人とも遅い。

帰ってきても誰もいない………ってのは嘘!


「ミィちゃぁあ~ん~!!!」


「ニャア~!」


愛しのペットの猫のミィちゃんが待っていてくれる!

それだけで私は一日の疲れがどっかに飛んでっちゃう!

私はミィちゃんを抱っこして台所へ向かう。

だからといって、私が夕食を作るわけじゃない。

でもミィちゃんの餌は私があげる。

いつもどんなに忙しくても帰って来てからご飯を作ってくれるお母さん。

どうにか頑張って6時30分に帰って来れるようにしてくれる。

夕食はいつも8時とかだけど、忙しくてもちゃんと作ってくれるお母さんは、私にとって憧れ。

優しくて、しっかり者で、面白くて、真面目。

私にはどの要素も入ってない気がする。

真面目。一番似合わない言葉かも。



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