アリス図書館‡QUEEN
†鳥籠のカナリア†



雲ひとつない青空の下。




様々な色の薔薇が咲き乱れている手入れの行き届いた庭で、少女がお茶の時間をしていた。





暑すぎず寒すぎずの今日は、外でのお茶にはピッタリの日だった。





緩やかなウェーブがかかった金の髪は太陽に反射して、手元にある本に向けてある瞳は深く清んだ青。




頭に水色のカチューシャをした少女の名はアリス。






「・・・ふぅ」





読み終えたアリスは本を閉じて首もとから鍵を取り出した。








「アリス」





「あら、イオン」






アリスの背後には、ティーポットを持った銀色の髪色をした男、イオンが立っていた。





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