アリス図書館‡QUEEN




『先日変死体となって発見された愛澤李兎さんの事件についてですが、今だ犯人は見つかっておりません。そして、西舵岬の灯台で発見された美山紅葉さんは遺書があったということで自殺と断定されました<ブツッ』




「・・・・・・」






客室でテレビを見ていたアリスはつまらなかったのかテレビを消した。






「アリス様、どうしました?」






紅茶のおかわりを注ぎながらイオンは言った。






「つまらないわ」



「ハ?」






無表情でぽつりと呟いたアリスの言葉が予想外だったのかイオンはぽかん、とアリスをみた。

ハア、と溜め息をしてソファーに背を預けて腕を組んだ。






「わざわざ監視カメラに姿を残してあげたのに・・・なにも起こらないわ」



「アリス様は好奇心旺盛ですね」






眉をハの字にさせてイオンは笑った。






「退屈しのぎのゲームの相手が今度は警察なだけよ。それに昔は貴方が仕掛けていたじゃない」



「‘アリス’はいろんな困難−ゲーム−をやっていきますから」



「それで死にかけたわよ私」






思い出したのか眉間にシワがよってきたアリス。




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