レンズ越しの君へ
「綾はどう思う……?」


全てを話した後、最後に付け足すように訊いた。


「う〜ん……。まぁ、たぶん澪の事を口説いてるよね……」


「やっぱり……」


あたし達は、店以外ではお互いの事を本名で呼ぶ。


少しだけくすぐったいけど、親友って感じがして嬉しかった。


「澪はどう思うの?」


そう訊かれて、思わずドキッとした。


一瞬だけ戸惑ったけど、彼女にはやっぱり本音を話す事にした。


「たぶん、廉の事を好きになってる……と思う」


「そうだと思った♪」


すると、綾がニッコリと笑った。


「えっ?」


「だって、澪が同伴以外で客と会うのは初めてだもん。澪は仕事とプライベート、きっちり分けてるからね!」


「それは、綾と田島さんの教えだもん……」


あたしは、困惑しながらも綾を見た。


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